1杯の味噌汁から移住を考える
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皆さん、こんにちは。移住担当の「T」です。
今日は、私たちの日常に溶け込んだ「味噌汁」から、地域の魅力や移住への思いを深掘りしていきたいと思います。
あなたは普段、どんな味噌を使っていますか?私は地元の味噌を愛用しています。
その理由には、ただ単に味が好きというだけでなく、その地域の文化や価値観、そして自分自身がどのような生活を送りたいかというアイデンティティが反映されています。
味噌の多様性と地域性
日本全国にはさまざまな種類の味噌があります。例えば、北海道の赤味噌は、厳しい寒さに対抗するかのような強い風味が特徴です。一方、九州の白味噌は、その甘さと繊細さで、料理に温かみを加えます。このような味噌の多様性は、その地域の気候や食文化を映し出していると言えるではないでしょうか。
味噌一つをとっても、その地域の自然や人々の生活が織り成す文化が反映されています。味噌を通じて、私たちは無意識のうちにその地域性を感じ取り、共感し、時には新たな移住の地としてその場所を選ぶことさえあります。
私と味噌
前職(東京での単身赴任)でのある出来事が、味噌に対する私の見方を大きく変えてくれました。その出来事は、スーパーマーケット・トレードショー(SMTS)と呼ばれる商談展示会でのことでした。味噌の出展ブースで、作り手の方との何気ない会話の中で、特に印象に残った言葉があります。
「有名なコーヒーショップでは多くの人が気軽に1,000円を支払うのに、味噌には1,000円を惜しむ。」「本当に美味しい味噌を食べて欲しい。」
この言葉を聞いたとき、思わずハッとしました。
私自身、毎日のようにコンビニで100円のコーヒーを手にしていました。一方で、自宅での味噌汁は、出汁入りで手軽な価格の味噌を使用しているのが常でした。その日を境に、味噌選びに注意を払うようになりました。
1,000円〜1,500円/kgで買える美味しい味噌で、一日二回、一人なら一ヶ月お味噌汁を楽しむことができます。コストパフォーマンスを考えれば、毎日のコンビニコーヒーよりも遥かに価値のある投資だと気づきました。
地方への移住を考えたとき、その土地特有の味噌に出会います。地元の味噌に馴染むことで、その土地への愛着や深いつながりを感じられるようになるのではないでしょうか。
千曲市へ移り住んで18年。その魅力に気付くのが遅かった私も…地元の味噌に少しずつ馴染んできている気がします。
千曲市の味噌のご紹介
千曲市には、2つの味噌蔵があります。
最初にご紹介するのは「味噌蔵たかむら」。名月や姨捨伝説で知られる冠着山(姨捨山)の麓、信州更級の地にあります。大正8年の創業以来、長野県産の大豆と米だけを使った、こだわりの味噌作りを続けています。その銘柄はどれも、クセがなく飽きのこない味わいと、豊かな旨味が特徴です。
次に、「中島醸造有限会社」をご紹介します。美人の湯で知られる戸倉上山田温泉街の中にあります。創業以来、お客様との直接的なコミュニケーションを重視し、その声を製品改善の核心としており、90%以上が直販だそうです。厳選された国産の原料のみを使用し、地元の「さらしな」の名を製品に残すことで、その歴史への敬意を示しています。